フリー(4478)上場承認!IPO投資で気を付けるべき点
- IPO投資家 柳橋
- 2019年11月8日
- 読了時間: 3分
更新日:2020年7月20日
12月のIPOでフリー(4478)の上場承認が発表されました。同社はスモールビジネス向けクラウドERPサービスの提供している会社ですが、「freee」の方が知られているかもしれません。
今回の記事では、フリー(4478)についてお伝えしたいと思います。下記は同社の上場までのスケジュールと概要になります。
銘柄名:フリー、銘柄コード:4478
上場市場:マザーズ
事業内容:スモールビジネス向けクラウドERPサービスの提供
公募売り出し数:17,476,300株
想定価格:1,800円
想定価格による吸収額:334億円
想定価格による時価総額:839億円
主幹事:大和証券・三菱UFJモルガンスタンレー証券
VSリスク:393万株(SO)※VCは662万株
仮条件決定日:2019年12月2日
ブックビルディング期間:2019年12月3日~2019年12月6日 上場予定日:2019年12月17日
※業績は増収も赤字
同社は数年前からIPOの候補として知られていました。マザーズへの新規上場ですが、今年のマザーズに新規上場したIPOは2019年11月8日時点で45社上場していますが、初値は39勝6敗(勝率86%)という結果です。 マザーズのIPOは人気化する傾向ですが、同社はそうはいかない可能性があります。
同社の気になる点は想定価格による吸収額と時価総額です。吸収額は想定価格×公募売り出し数で算出します。また時価総額は想定価格×発行済株式数で算出をしますが、同社の場合、吸収額は334億円、時価総額は839億円あります。
私が過去のIPOを調べたところ、マザーズのIPOについては吸収額は30億円、時価総額は200億円を超える銘柄については、初値のパフォーマンスが大きく下がります。これはマザーズ市場の売買代金が東証一部と比べて小さなことが原因であると思いますが、同社と同じ規模のIPOを見てもパフォーマンスが良いとはいえないです。
下記は公募価格から算出して時価総額200億円以上のIPOです。 (※2019年11月8日時点)
ダブルエー 時価総額220億円、公募価格4,690円、初値4,680円 公募割れ
BASE 時価総額249億円、公募価格1,300円、初値1,210円 公募割れ
HENNGE 時価総額216億円、公募価格1,400円、初値2,001円
chatwork 時価総額585億円、公募価格1,600円、初値1,480円 公募割れ
ギフティ 時価総額372億円、公募価格1,500円、初値1,880円
ステムリム 時価総額502億円、公募価格1,000円、初値930円 公募割れ
ブシロード 時価総額296億円、公募価格1,890円、初値2,204円
新日本製薬 時価総額306億円、公募価格1,470円、初値1,664円
SANSAN 時価総額1,346億円、公募価格4,500円、初値4,760円
これまで9銘柄新規上場していますが、5勝4敗(勝率55%)とマザーズ全体の勝率からは低下します。また、公募割れをしない銘柄も初値のパフォーマンスも低調なことがわかります。同社については仮条件が想定価格を基にどれくらいのレンジになるのかが注目されます。
なお、12月のIPOについては、「12月のIPO第一号 名南M&A(7076)の上場承認!」、「12月のIPO第二号 ALiNKインターネット(7077)の上場承認」、「テクノフレックス(3449)上場承認!東証二部の低位案件もVSリスク注意」でも詳細をお伝えしています。
IPOが公募割れするかどうか見極めるには、「公募割れのIPOを見分ける需要な4つのポイント」の記事で、どのような銘柄が公募割れしてしてしまうのか解説していますので、参考になさってください。
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